株式投資は、単に有名企業や人気の高い企業の株を購入すれば儲かるという単純な構造ではありません。株価が上昇する可能性や価値と価格を見極めて、いいタイミングで購入・売却することが利益を出すポイントになります。
今回は、株式投資をするのであれば絶対に知っておくべき指標とチェックポイントを解説します。
Contents
株式投資の基本をおさらい
株式投資に関して調べていくと、初めて聞くワードや専門用語も出てくるかと思いますが、その意味を調べる前に基本をおさらいしておきましょう。
株式というのは、企業が資金調達のために発行するもので、それを購入するとその会社に投資したことになり、同時に株主となります。
株式を購入した会社の業績やニュースなど様々な要因で株価は変動しますが、それによって、利益が得られる、もしくは損失を出すのが株式投資です。
利益を得るためにはどんな指標が重要なのか?
株式投資で利益を得るには、購入した株式の価格が買値よりも高くなっていく必要があります。
その伸び率を見極めるために基本となる3つの指標があります。
株価収益率(PER)
株価収益率(PER)とは、会社の利益と株価の関係を表している指標です。
たとえば、株価収益率が低いという状態であれば、会社が得ている利益に対して株価が低いといえます。
この指標で、将来の株価収益率を予想したり、同業他社との株価収益率を比較したりすることで、対象株価が割安か割高かということが分かります。
株価収益率は、株価÷1株あたりの利益、もしくは株の時価総額÷純利益の計算式で算出することができます。分かりにくい場合は既に算出されている過去から直近までの株価収益率を四季報などでチェックしてみるといいでしょう。
一般的には10~20倍程度の銘柄が多く、大体15倍程度が標準の水準といえます。
株主資本利益率(ROE)
株主資本利益率(ROE)とは、企業が自己資本をいかに効率的に運用して利益を生み出したかを表す指標です。
株主資本利益率は、「ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」の計算式で算出することができます。
株主の立場から見ると、自己資本利益率が高い会社は「自分が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社」であると見ることができます。逆に、自己資本利益率が低い会社は「経営効率の悪い会社」である判断され、投資家からのお金も集まりにくくなります。
一般的には、自己資本利益率が10~20%程度であれば優良企業であると判断されます。
株価純資産倍率(PBR)
株価純資産倍率(PBR)は、現在の株価が割安なのか、つまり買い時なのかを判断するための指標です。
株価純資産倍率(PBR)とは、会社の資産に対して株価が高いか安いかを表す指標です。
株価純資産倍率は「株価 ÷ 1株あたり純資産」の計算式で算出することができます。
今の株価が純資産の何倍になっているのかが分かるので、株価純資産倍率が低ければ低いほど割安ということになります。
一般的には、1倍以上なら割高で、1倍を割るようであれば割安であると考えられています。PBRが1倍ということは、株価と1株あたり純資産が等しいということです。もしも、購入したタイミングで、会社が解散してしまっても、株主には投資額がそのまま戻ってくるということを表しています。
利益を出すための3つのチェックポイント
知識として知っておくべき指標に続き、指標に基づいてチェックしておく3つのポイントも解説します。この3つのチェックポイントを押さえておけば、銘柄選びの失敗リスクを軽減できます。
会社の業績
株式投資で利益を出すには、優良銘柄を安く買うのがポイントですが、ここで重要となるのが会社の業績です。
流行りそうな商品開発をしていたり、人気店を続々オープンしたりしている先見の明に秀でた会社も良いのですが、株式投資では事実としての数字が大切になります。
業績は会社四季報や企業のホームページで閲覧できる「決算短信」などで確認できるので、売上高と利益が順調に拡大傾向にあるかどうかをチェックしてみましょう。
株価が割安かどうか
いくら業績が良くても、株価が割高では利益も見込めません。
割安かどうかは表面的な金額ではなく、株価を基準に企業の収益力でチェックするのが正解です。
気になる会社があったら株価収益率や株価純資産倍率をチェックして、株価が割安かどうかをきちんと確認しておきましょう。
株価が上がってきているかどうか
会社の業績と株価をチェックしたら、最後は株価が上がってきているかをチェックします。業績が良いにも関わらず株価が上昇傾向になければ、値下がっている理由があるということです。
もしかしたら、表に出ていないマイナスな状況に陥っている可能性もあるため、株価が上昇に推移しているかを確認しておくことが重要です。
株式投資で利益を得るために指標やチェックポイントをしっかり押さえる
どのような目的で株式投資を始めるにしても、最終的には利益を得るという点は、投資を行うすべての人に共通しているかと思います。そのために学んでおく必要がある指標や知っておくべきチェックポイントを今回は紹介しました。