急がないと!NISAは2023年に終了するって知ってた?

2022年1月18日

NISAは投資を少しでもしているなら利用すべきメリットの大きい制度です。NISAは、利用することで投資リターンを高めることができる大変魅力的な制度ですが、期間限定の制度となっており、利用するなら今の内にする必要があります。
今回はメリットの大きいNISA制度の説明といつまで制度を利用できるのかについて紹介します。ぜひ最後まで読んでいただきNISA制度を活用して投資成績をアップさせてください!

NISAってなに?

NISAとは少額投資非課税制度のことです。投資にかかる税金を非課税にするという大変メリットの大きい制度となっています。
その由来はイギリスで既に実施されている類似の投資制度ISAにニッポンの頭文字「N」をつけてNISA(ニーサ)制度がつくられました。
2014年にスタートしたNISAは年間120万円(当初は100万円)の非課税投資枠があり、値上がりや配当による利益全てが5年間非課税になるという投資家に有利な制度です。日本の場合、利益の約20%もの税金が徴収されますので、これが全額非課税となれば利用しないわけにはいきません。
税制的にとても有利なNISAですが、いつでも利用できると思って後回しにしていると痛い目をみることになります。NISAは、期間限定の投資制度だからです。

実はNISAは期間限定!いつ終了する?

NISAの投資期間は2014年から2023年までとなっています。
NISAの目的は、長寿命化により老後資金を年金だけでは賄いきれないことから、国民が将来のために自分で資産形成できるよう補助するという面もあります。そのため本来であればNISA制度は期間限定制度ではなくすべきですが、税収の落ち込みなどの問題があり現在は2023年で終了する制度となっているのです。
つまりNISAに投資できるのはあと4年間となります。
ただし、2023年はあくまで投資期間の終了ですので、2023年にNISAに投資した分は2027年まで非課税で運用が可能です。また、金融庁もNISAの恒久化に向けて要望は出し続けていますので今後投資期間が延長される可能性もあります。

NISAを利用するメリットは?

NISAを利用するメリットは投資で得た利益が全て非課税ということです。
配当と値上がりという2つの利益が両方非課税となりますので、安定した高配当株を買うもよし、値上がりが期待できる成長株を買うもよしという、個人の投資戦略に応じた使い方ができます。

例えば、配当利回り5%の株をNISAの運用最大額、年投資枠120万円×5年(非課税期間5年)=600万円で運用したとしましょう。
600万円×0.05=30万円が毎年の配当額になります。
通常であれば、このうちおよそ2割である約6円は税金として徴収され手元には24万円程度しか残りません。
これがNISAを利用していた場合は30万円がまるまる手元に入ってきます。NISAを運用している間ずっとこの効果は続きますので大きなメリットです。
また、値上がり株をうまく買うことができた場合の節税効果はもっと大きくなります。
NISA運用最大額600万円の投資を行った株が2倍になった場合は1,200万円―600万円=600万円の利益です。NISAを利用していない場合は120万円超の多額の税金が徴収されます。

ですが、NISAを利用していれば税金は0円です。
このように、配当という比較的予想しやすい利益の非課税メリットを享受することもできますし、不確実性は大きくなりますが成長株に投資をして見込みどおり大きく成長すれば非課税メリットは計り知れないものになります。
配当と値上がりの両面が非課税になるというNISAの大きなメリットをおわかりいただけたでしょうか。

つみたてNISAと何が違うの?

ここまでNISA制度の説明をしてきましたが、類似の制度に「つみたてNISA」という制度があります。ここではNISAとつみたてNISAの違いについて解説します。

投資できる額が違う!

NISAは前述のとおり年120万円が上限額です。一方つみたてNISAは年40万円が上限となっており年当たりの投資上限はNISAの方がかなり高くなっています。

非課税になる期間が違う!

非課税運用期間もNISAとつみたてNISAは異なります。NISAの非課税運用期間が5年間であるのに比べてつみたてNISAは年間となっており、かなり差があります。非課税運用最大額は、NISAが120万円×5年間=600万円に対して、つみたてNISAは40万円×20年間=800万円となりますので、つみたてNISAの方が時間はかかりますが、最大非課税運用金額は大きいです。

投資対象となる商品の幅が違う!

NISAは市場で取引可能な株式、ETF、REITなど全てが投資対象ですが、つみたてNISAは対象投資商品がかなり限定されており、コストの低い投資信託やそれに準じるETFのみが投資対象です。つみたてNISAは運用期間が20年と長期間ですので、その間安定的に運用ができると判断された投資商品のみがつみたてNISAの対象となっています。

非課税期間が終了!その後はどうする?

NISAの非課税期間が終了した後はどうなるのでしょうか?大きく分けて3つのパターンがあります。
・ロールオーバーする
・課税口座に移管する
・売却する
の3つです。順番に説明していきます。

ロールオーバーする

ロールオーバーとは、非課税期間が終了したNISA口座の保有商品をそのまま新たな非課税枠に入れることを言います。具体例を出すと、2015年のNISA口座非課税枠は2019年の今年5年間の非課税期間が終了となりますが、2020年のNISA非課税枠にそのまま移すことが可能です。その場合、非課税期間は5年+5年の10年間が非課税で運用できます。
ただし、2020年の非課税枠を使用しますので、ロールオーバーした金額分は2020年のNISA投資可能額から引かれます。

課税口座に移管する

非課税期間が終了したNISA口座の保有商品は、何もしない場合課税口座に移管されます。その場合は通常の口座と同じように扱われることになります。
注意点としては、課税口座に移管されれば利益は全額が課税対象となるということです。
ですので、利益が出ているのであれば非課税期間が終了するまでに一旦売却した方が得になります。

売却する

3つ目のパターンは売却するということです。売却する場合は、利益が出ているのであれば非課税期間が終了する前に売却するようにしましょう。非課税期間が終了した後に売却した場合は利益が課税対象となるからです。

こんな人なら、つみたてNISAよりNISAがおすすめ!

つみたてNISAよりNISAをおすすめするのは以下の2点をクリアできる人です。
・年間120万円の投資が可能・株式などの投資商品を選定する知識があり定期的に運用状況を確認できるNISAの年間投資枠は120万円となっていますので、つみたてNISAよりNISAを選び非課税メリットを最大限にするには年間120万円を投資に回す必要があります。

また、つみたてNISAは金融庁お墨付きの投資商品ばかりですので、投資選定に大失敗するという可能性は低いですが、NISAは投資商品を膨大な投資対象から自分で選ぶ必要がありますので、投資家としての分析力が問われます。
更に、運用状況を定期的にチェックし場合によっては売却するなど、その都度適切な投資判断を行う必要があります。
NISAとつみたてNISAは非課税制度という意味では同じですが中身はかなり違いますので、自分の状況を踏まえてよりメリットの大きな制度を選ぶようにしましょう!
次回の記事では、つみたてNISAの具体的な始め方について解説します。

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【次回の記事はこちら】
投資初心者に最適!つみたてNISAの始め方

この記事のライター

  • 森田賢一

    FP2級資格を持つ30代男性会社員。10年以上の投資歴を持つ現役投資家。
    10代から投資をはじめ、リーマンショックでは投資家としての心構えを鍛えられた。
    株式を中心にETFやREITへの投資も行い、現在の運用資産は5,000万円。アーリーリタイヤを目指し投資の勉強は欠かさない。
    ブログにて株式投資に関する情報を発信中
    【ブログ】FP森田の株式投資ブログ

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