「初任給」をもらったら、君は何に使いますか?3

2025年1月16日

2025年1月21日

「将来のために貯金しようと思って」
「前から欲しかった洋服を買いたい」
「家賃と生活費ですぐなくなりそう」

約20万円という初任給は大きなお金。
でも無頓着に使っていると、すぐに消えてしまう額です。
お金を何に使うか?自分のお金を何に振り分けるか?
それが、社会に出た君の未来を決めます。

大げさに言うわけではなく、君と、君の同期や仲間のこれからの人生は決して同じではありません。
今日している仕事は同じでも、10年経った頃には収入に差がつきはじめ、20年後には、ある人は毎朝満員電車に揺られ、ある人は世界中を仕事で飛び回り、ある人は悠々自適な生活をしているかもしれません。

お金に足を引っ張られる人生を送るか、お金に振り回されない人生を手に入れるか。さあ、君の未来を考える旅に出ることにしましょう。

あなたは、お金に対してどんなイメージを持っていますか?

「お金大好き!」「お金は汚い」「お金持ちには悪い人が多い気がする」「お金持ちになりたい」…。
さまざまな考え方が、私たちの頭の中にあると思います。少なくとも日常生活におけるお金は、買い物やサービスを受けるときに払う、とても生活に密着したものですよね。そんな毎日の生活で何度も接するお金だからこそ、私たちはそれぞれがお金に対する勝手なイメージをつくりあげています。
少し大げさかもしれませんが、「あなたの頭の中で考えるお金は、あなたの色眼鏡を通して見たお金だ」ということです。

でも、お金というものは、本当は無色透明な存在です。
ある時にはお金を使って好きな人にプレゼントして喜ばせることもできますし、ある時にはお金の貸し借りによって友達関係が切れたり、ある時にはお金を不正利用して捕まってしまうことすらあります。
お金ほど、使い方や使う人によって大きく価値が変わるものはないのです。

車の運転免許にたとえるとわかりやすいかもしれません。
車があると、いろいろなところに行けてとても便利です。その半面、事故を起こしたり、人をひいてしまったりする可能性も持っています。
そんな危険性をなくすために、私たちは教習所で学科を学び、実地トレーニングをし、そして運転免許証を手にして初めて、公道を一人で走れるようになります。

お金も一緒です。お金の知識を学科で学び、正しい扱い方をトレーニングしなければ、正しく扱うことは本来できないものなのです。
親の庇護の下にあった学生時代を終えて社会に出たら、お金との関わりはより深くなります。
そこでは「学校で教えてもらわなかったから」という言い訳はできません。社会は問答無用の世界です。
私自身が経験した失敗例を紹介しましょう。

給与が増えたら「借金」が増えた

私が初めて社会に出てもらっていた給与は、年収200万円台でした。
その頃の私は、東京都内にひとり暮らしをし、趣味のサーフィンのために車を持ち、毎月月末になるとお財布の中身がほとんど空っぽになるという日々を過ごしていました。
「収入が少ないのだから、お金が貯まらないのはしょうがない」。そう思って日々を過ごしていましたが、5年間ほど勤務した後、転職を決意しました。

すると、給与は400万円と一気に増えました。
「これからはたくさんお金を貯められる!豊かな生活ができる!」と夢に描いていた生活がスタートしたのですが、なんと1年後の貯蓄は「ゼロ」のまま…。

そして唯一増えたもの、それが「借金」です。

年収200万円台のときは、社会的信用が低いため借金すらできなかったのですが、年収400万円になると信用もついてきて、借金ができるようになりました。
気を良くした私は、ちょっといい車をローンで買い、好きなサーフボードを分割払いで買い、ちょっといい家に引っ越しをし…という生活をしていたのです。

1年経ったら貯金はゼロどころか、借金ばかりが増えてしまったのです。
笑い話と思う方も多いでしょうが、同じような経験をしている人はかなりたくさんいます。
実際、日本信用情報機構(JICC)によれば、1,062万人(2024年時点)が、消費者金融からお金を借りています。多重債務も社会問題化しています。
参照:信用情報に関する統計|日本信用情報機構(JICC)

たかがお金の使い方なのかもしれません。でも、このお金の使い方を間違ってしまうだけで、人生を大きく誤ってしまう可能性があるのも事実です。

新たに社会に出るというタイミングで、お金の正しい扱い方を学ぶことができれば、将来の不安が減り、仕事にも集中できる環境を整えることができます。その結果、お金を味方につけて、自分らしいライフスタイルを持てるようになるのです。

20代のビジネスパーソンや学生、特に社会人1年目のみなさんがお金との関係性をより良いものにできるよう、各項末には「仕事に活かす!」というミニコラムを入れて、私生活でも仕事でも使えるよう工夫しました。
どうか、人生で本当に大切な「お金の教養」を楽しく学んでいただければ幸いです。

▶︎【CHAPTER1】基礎編 きちんとお金と向き合いたい!社会人に必要な「お金の教養」ってなに?

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