投資とギャンブル。

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投資とギャンブル。
混在して話をされることが多い。

入学前の受講生からの相談に乗っていても
「投資にチャレンジしたいけれど、家族から
ギャンブルはやめてほしいと言われていて…」というケースが一定数あります。

「株なんてギャンブルだよ」
「上がるか下がるかわからないから、投資はギャンブルだ」
「投資は投機のようなものだから危険だ」
と言われることも多いですが、
では一体、投資と投機(ギャンブル)は、どこが同じで、どこが違うのでしょうか。

投資に対する世論を眺めていても
投資はギャンブルだという人もいれば、
投資とギャンブルは違うという人もいる。

同じように株や不動産に投資をしても
安定的に利益を生み出す人もいれば
損失が膨らんでいってしまう人もいる。

私はずっと、その答えを考え続けてきました。
そして出てきた答え。

①投資手法
投資:将来の価値にお金を投じる行為
投機:価格の変動にお金を投じる行為

②控除率(テラ銭)構造
投資:胴元の取るテラ銭が少ない(控除率5%未満が目安)
投機:胴元の取るテラ銭が多い (控除率5%以上が目安)

③ヒト
投資:理解して行動
投機:無知のまま行動

この投資と投機の3つの側面のうち、
どれか1つでも「投機」になっている項目があれば、
それは投機(ギャンブル)になる。

そして、3つすべてが「投資」になったときに初めて、
本当の意味での投資となる。
これが私の、答えです。

つまり、
「将来の価値」にお金を投じる行為であり、
胴元の取るテラ銭が少ない「控除率5%未満」の取引で、
その内容を自分自身が「理解して行動」している、という
3つの側面をクリアした場合にのみ、投資と言えるのです。

裏を返せば、それ以外の行為はすべて投機(ギャンブル)です。

宝くじや競馬など控除率の高い取引は当然のこと、
短期的な価格の変動を狙ったトレードも、
評論家がオススメしていた銘柄を無知のまま買うことも、
不動産業者から営業されて理解のないまま購入するマンション投資も、
誰かにそれがギャンブルだと言われたら、否定できなくて当然なのです。

あなたがもし、これから「投資」をしたいと考えているなら、
まずは自分自身に、この3つの側面から、
「本当に投資になっているか」を問いかけてみてください。

そして、それが本当の「投資」になっていれば、迷う必要はありません。
自分の判断、そしてお金の成長力を信じて
わくわくしながら、一歩を踏み出していただければと思います。

著者プロフィール

泉正人

日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークでスクール運営を行い、義務教育で教わらない「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着を目指している。

『お金原論』(東洋経済新報社)、『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。

ファイナンシャルアカデミーグループ代表。
泉自身が講師を務める月額動画コンテンツ
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