こんな不動産投資セミナーにはいってはいけない?
<質問> インターネットで検索すると不動産投資業者が開催している無料セミナーが数多く行われているみたいです。勉強と思っていろいろ参加してみようと考えているのですが、何か注意点などありますでしょうか。
<回答> 不動産投資をはじめようと考えてはいても、何から手を付ければよいのかわからないという人がほとんどですよね。そのような人が活用しているのが不動産投資セミナーです。セミナーで直接人から話を聞いて得る情報は、本やネットの情報よりも何倍も価値があります。
しかし、不動産投資セミナーとは一言でいっても、さまざまな不動産業者が主催しており、内容は玉石混交ですので注意が必要です。場合によってはセミナーに参加して不動産業者からの営業でおすすめされる収益物件を購入して、不労所得どころか損をして、失敗してしまう人もいるのです。
そこで、今回は参加しないほうがよいセミナーとはどのようなものがあるかをピックアップしましたので、参考にしてください。
▶︎新築ワンルームマンションを販売しているセミナー
新築ワンルームマンション投資については「3分でわかる!新築ワンルームマンション投資の本質」でも解説していますが、メリットよりもデメリットが大きく上回るケースがあります。新築ワンルーム物件自体の資産価値が下落しやすい、新築プレミアムがなくなり家賃が下落するなどのデメリットがあり、私たち投資家が大きいリターンを得ることはまずありません。
▶︎節税をメリットとして全面に出しているセミナー
不動産投資で節税効果があるのは確かですが、節税だけを目的とした投資を提案してくるセミナーは要注意です。
節税メリットを打ち出してくる会社が提案する不動産物件の多くは、毎月の収支がマイナスとなるのです。
不動産事業でマイナスとなれば、所得税が戻ってくるため節税とはなりますが、ふたを開けてみれば、収支がマイナスの物件を購入しているということですので、不動産投資としては失敗しているのです。
毎月のキャッシュフローがマイナスなので不動産投資として本末転倒です。それを「節税」という言葉に言い変えて、メリットと思わせようとしているため注意が必要です。
▶︎「自己資金ゼロ」と謳う不動産投資セミナー
自己資金ゼロでできる方法は存在しますし、有効な方法であることは間違いありません。しかし、自己資金ゼロということはレバレッジが大きいためリスクが高くなります。
しっかりとした計画と正しい知識があればよいかもしれませんが、不動産知識のない初心者が、自己資金がゼロのまま、不動産販売会社からいわれるがままに購入してしまうと、とりかえしのつかないことになりかねません。
うまくいっているうちはよいかもしれませんが、運用が思惑と乖離しはじめると、ローンの返済のために毎月の持ち出しが増えていき、払えなくなった結果、物件は競売にかけられるというケースも考えられますので注意しましょう。
いかがでしたでしょうか。参加しないほうが良いセミナーの共通点としては、自社の不動産物件の販売や仲介を目的とした不動産投資セミナーだということが挙げられます。このようなセミナーは投資家には儲からない物件を販売しようと考えている会社が多いので注意が必要です。
逆にいえば、中立的な立場で物件の選び方などの本質的な内容を提供しているのが良いセミナーとなります。そのセミナーにはどのような思惑があるかを考えて、あなたにとって有意義な時間となるセミナーに参加しましょう。