3分でわかる!投資信託の買い方・持ち方
<![CDATA[<質問> 5年前から投資信託を保有していますが、資産がほとんど増えていません。毎年の信託報酬が高いものを買ってしまったようで、どうするのが良いでしょうか。
<回答> まずは、投資信託にかかる3つの費用について、知識を深めましょう。
▶︎1つ目の費用は、購入時にかかる手数料です。
最初に投資信託を購入する際、投資家は投資信託の販売会社に「購入時手数料」を支払います。手数料0%はノーロードと呼ばれ最近増えてきていますが、一般的には1%程度、高いもので3%程度のものも多く存在します。
▶︎2つ目の費用は、保有時にかかる信託報酬です。
1つ目の購入時手数料に加えて、運用期間中は運用管理費用として保有額に応じて「信託報酬」が差し引かれます。低いもので0.25%程度、高いもので3%程度のものが存在します。これは運用管理にかかる費用などを賄うもので、運用会社・販売会社・信託銀行の3社で分配され、人件費や広告費などが多くかかる投資信託ほど、高くなる傾向があります。
▶︎3つ目の費用は、売却時にかかる信託財産留保額です。
売却する時(換金時)には、「信託財産留保額」という解約手数料のような費用がかかる投資信託もあります。
このように、投資信託を取引する際に、どのような費用を私たち投資家が負担する必要があるか、そしてその金額はいくらかかるのか、というのを知り、理解したうえで投資信託を購入しないと、コストが高すぎてまったく資産が増えない、などということが起こり得るのです。
そしてコストについては、目論見書などを通して誰でも確認することができます。私たち投資家が投資信託を取引するうえで、いくらコストが発生するのかを知ることは、とても重要なことですので、しっかりと確認しましょう。
▶︎この知識を持ったうえで、いま保有している投資信託でどのようなコストを支払っているのかを、まず調べるところからスタートしましょう。
目論見書を見て確認するのが良いですが、分からなければ金融機関に聞いてみるのも良いかもしれません。ただしその際に、手数料の高い新たな投資信託を追加で購入させられることのないよう、気をつけることが大切です。
コスト構造がわかったら、次はそのコストが、他の同等の投資信託に比べて、高いか低いかを調べてみましょう。もし他の投資信託よりも大幅に高いようであれば、コストの低いものに乗り換えることで、長期的に利益が増えていくことでしょう。
▶︎投資のリターンは、複利で増えていきます。
あのアインシュタインが「人類最大の発明」と評した「複利」について軽視してはいけません。「1年にたったの1%のコストだからいいや」と思っても、30年も経つと、とんでもない違いになるのです。ですから、投資信託のコストを「見れる目」を持ち、同等の投資信託の中から、最も低いコストの投資信託を選べるスキルを身につけましょう。
正しく投資信託を選べるようになれば、その知識は将来30〜50年使えますし、日々の節約をするよりも、より大きな効果を得ることができるのです。
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