3分でわかる!上昇株の見分け方
<![CDATA[<質問> 私がよく行く生活雑貨のお店。マネー誌でオススメ株として紹介されていました。おしゃれな雑貨がたくさんあって、レジがいつも行列しているくらい流行っているので、この会社の株を買いたいと思いますが、なにか注意すべき点はありますか?
<回答> 流行っているからといって、安易にその会社の株を買うのはちょっと危険です。
その会社の株が買いかどうかは「PPC」という軸で判断してみると良いでしょう。株式投資を行う上でとても大切なPPC(ピーピーシー)は、なんのことかと言うと、次の3つの判断軸の頭文字をとった言葉です。
▶︎まず1つ目のPは「パフォーマンス」です。
パフォーマンスとは、会社の業績です。業績がいいものを選んでいきます。この会社は、レジに行列ができるほど人気なので、おそらく業績は良いと思われますので、合格です。
▶︎そして2つ目のPは、PER(ピーイーアール)です。
PERを使うことによって、株価が割安なものを探していきます。業績が良い会社は、多くの場合すでに株価が高くなっていて、割安になっていないことが多いのです。いつもレジに行列ができているから、という理由だけで買ってしまうと、すでにみんなが買って高くなった株を掴まされるということにもなりかねないのです。
▶︎そして3つ目、Cは「チャート」です。
チャートとはグラフのことです。チャートの形がいいものを選んでいきます。
業績が良くても、レジに行列ができていても、チャートの形が悪い会社も多数あります。チャートは投資家の心理である、と言われているように、その会社が投資家に期待されているか、期待されていないかがチャートに表れているので、それを見て正しい判断をしなくてはいけないのです。
▶︎実は、今回の質問に関しては、PPC以外にも、4つ目のポイントも重要です。
4つ目のポイントは、「マネー誌のオススメは誰がおすすめしているか?」という点です。マネー誌などメディアに出ている人はその道の専門家に見えるものです。お金の事を話しているのであれば、お金の専門家と思い込んでしまいますが、これには注意が必要です。
例えば、(親戚の中学生の子が)プロ野球選手になるために野球が上手になりたいと思ったとき、誰に習いに行かせるでしょうか?
1人目は、世界で大活躍したイチロー選手。
2人目は、野球中継のナレーターとして大活躍した古舘伊知郎氏。
3人目は、野球ショップの店長。
4人目は、毎日TVにかじりついて野球観戦している隣の家のおじさん。
当然ながら、1人目のイチロー選手に習いたいはずです。ナレーターの方に聞いても野球は上手になりませんし、店長に聞いても、隣の家のおじさんに聞いても、ある程度にはなれるかもしれませんが、プロ野球選手になるレベルにまでは上達できないでしょう。
野球やスポーツで例えるとわかりやすいのですが、野球のプロと言えるのは1人目のイチロー選手だけです。2人目はナレーターのプロ。3人目は販売のプロ。4人目はプロではなく、ただのファンです。
▶︎ではお金についてはどうでしょうか?お金のプロ(株式投資のプロ)というのは、誰でしょうか?
答えは、結果を出している投資家です。野球でいうとイチロー選手と同じです。
雑誌などでオススメ銘柄を書いている人は、経済評論家やアナリストなど分析のプロで、野球のナレーターと同様です。証券会社の人やFPに関しては、金融商品の販売のプロで、野球ショップの店長と同様です。株をやってる同僚に関しては、結果を見ないとわかりませんが、多くの場合、野球ファンと同様です。
ここで考えなくてはいけないのが「マネー誌のオススメは、本当に投資のプロがおすすめしているのか」ということ。投資のプロではない、分析のプロや販売のプロがオススメしている場合には、良い結果がでるとは思えません。売りたい商品や、自分がすでに持っている銘柄をおすすめするなど、何かしらのバイアスがかかっていることがほとんどなのです。
では、そういう情報を見たときにどうすればいいか?
それは、PPCの軸を使って、自分自身で判断できるスキルを身につけることなのです。このスキルを身につけると、他人のオススメ銘柄などに影響されることなく、自分で上がる株を探し出すことができるんです。
▶︎これこそがお金の教養です。