【お金トレンド調査】令和最初のお正月!子どものキャッシュレス化を親はどう考える? 「キャッシュレスでお年玉」はわずか7%、しかし4割の人が興味あり
2020年1月10日
子を持つ男女300人に「キャッシュレスとお年玉」に関する意識調査を実施
消費税増税と共に開始した「キャッシュレス決済によるポイント還元制度」は想定を上回るペースで利用が進み、今年9月にはマイナンバーカード保有者へのポイント付与施策も控え、日本のキャッシュレス化はさらなる加速が予想される中、令和初となる今年のお年玉に変化はあったのでしょうか?ファイナンシャルアカデミー(本社:東京都千代田区、代表:泉正人、以下当校)は、キャッシュレス化時代の子どもの金融経済教育やお年玉事情を把握するため、「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査」を実施しましたのでお知らせします。
〈この調査からわかること〉
■ 子どもの金融経済教育、8割以上の親が「義務教育期間に必要」
■ キャッシュレス化に伴い、7割が子どもの金融教育「さらに重要になる」
■ 今年のお年玉、キャッシュレスで渡した人はわずか7%
■ しかし4割が、お年玉のキャッシュレス化を「良いと思う」
■ キャッシュレスでのお年玉、反対派は「お金の有り難みがわからない」が多数
——末尾に専門家考察あり——
8割以上の親が、子どもの金融経済教育は「義務教育期間に必要」と回答
全国の子を持つ男女300人に、「子どもの金融経済教育は必要だと思いますか?」とたずねたところ、8割以上の人が「そう思う」と回答しました。また、「いつから必要だと感じますか?」という質問には「小学生まで」と回答した人が66%、「中学生」と回答した15%と合わせると、全体の8割以上の親が義務教育期間に、金融経済教育が必要だと考えていることがわかりました。
Q.子どもの金融経済教育は必要だと思いますか?・いつから必要だと感じますか?
約7割が金融経済教育はキャッシュレス化で「さらに重要になる」と回答
「キャッシュレス社会になると、金融経済教育のあり方が変わる(さらに重要になる)と思いますか?」とたずねたところ、約7割の人が「そう思う」と回答し、キャッシュレス化に伴い子どもの金融経済教育は今まで以上に必要だと感じている人が多くいることがわかりました。
Q.キャッシュレス社会になると、金融経済教育のあり方が変わると思いますか?
令和初のお年玉、「キャッシュレスでのお年玉」は全体のわずか7%
「子ども(親戚含む)にお年玉をあげていますか?」とたずねたところ、約7割の人が「現金であげている」と回答。「キャッシュレスであげている」という回答はわずか7%でした。2018年12月に当校が行った同調査と比較すると「キャッシュレスでのお年玉」は4%から7%と微増していることがわかりました。
Q.子どもにお年玉をあげていますか?
「キャッシュレスでのお年玉」の手段の1位、◯◯Payなどのスマホ決済
前問で「お年玉をあげている」と回答した人のみ、その内訳を見ると、「現金であげている」が約9割に対し、「キャッシュレスであげている」は約1割となりました。キャッシュレスでのお年玉の手段としては「◯◯Payなどスマホ決済」が最も多い8人、次いで「Suicaなど交通系ICカード」・「Quoカードなどギフトカード」が5人、「プリペイドカード」・「デビットカード」が2人という結果でした。
「お年玉をあげている」と回答した人の方法
お年玉のキャッシュレス化、約4割の人が「良いと思う」
「お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?」という質問に対し、約4割の人が「良いと思う」と回答しました。前問では、実際に「キャッシュレスでお年玉をあげている」という人はわずか7%に留まったものの、約4割もの人がお年玉のキャッシュレス化に対して肯定的な考えをもっていることがわかりました。
Q.お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?
肯定派は「時代にあっている」、反対派は「有り難みがわからない」の声
前問の回答理由をたずねたところ、キャッシュレスでのお年玉肯定派は「時代にあっていると思うから」「キャッシュレスに慣れさせるため」などの意見があがりました。自身の日常の決済方法がキャッシュレス化するに連れ、キャッシュレスでのお年玉にも興味や必要性を感じているようです。一方で、反対派の意見は「お金の有り難み、価値がわからない」といった不安の声が圧倒的多数となりました。
Q.お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?
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〈専門家考察〉
キャッシュレス時代こそ、お金を使う「経験」が重要。お年玉は絶好のチャンス!
子どもたち自身で簡単な計算ができるようになったら、ご家庭でも少しずつ金融経済教育を始めることをおすすめしています。お金には「交換」「価値の保存」「価値の尺度」という3つの機能がありますが、これらを学ぶには実践が一番。ぜひ親子で、買い物をする、貯金をする、同じ金額で買えるものを考えてみる、といったことから挑戦してみてください。
お金を使う際に大切にしてほしいことは「計画的に使えているかどうか」と「自分にとって価値のあるお金の使い方かどうか」という2つの視点です。お小遣い帳は、ただ使った結果を記録するものではなく、使う前に買い物計画を立て、その結果を記録する形のものだと、幼いうちにまず身につけたい「計画性」が養えるのでおすすめです。さらに、その買い物が「自分にとって価値のある買い物だったかどうか」を毎回5点満点でジャッジするなどして自分のお金の使い方を振り返る習慣がつくと、自然とお金の使い方が上手になります。
キャッシュレス化によりお金の形が見えなくなる中、子どもの金融経済教育を心配される保護者も増えていますが、この2つの視点で現金を扱える力がしっかりと身につけば、たとえ形が変わったとしても大きな心配は要りません。現金を上手に扱えるようになったら、少しずつキャッシュレス決済に挑戦してみるのも良いでしょう。
キャッシュレス時代本格突入で今まで以上に求められるようになった「お金の教養」。子どもの頃から身につけるためにも、まずはお年玉を使ってみることからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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福田 祥子(ふくだ・しょうこ)
ファイナンシャルアカデミー講師
大手教育系企業で幼児・小中学生対象の講師育成等に従事した後、 今後より一層必要とされる金融経済教育に可能性を感じファイナンシャルアカデミーに参画。小学生向け講座の講師を務めるほか、広報部責任者として様々な企画発信を行なっている。
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※昨年の同調査結果はこちら
■調査概要
調査テーマ :キャッシュレスとお年玉に関する意識調査
調査方法: インターネットによるアンケート調査
調査地域: 全国
調査対象 :子どもがいる男女300名
男女比:男性 50%、女性 50%
年齢構成:20代 3%、30代 16%、40代 35%、50代 46%
調査実施日 :2020年1月1日(水)