【お金トレンド調査】“お金”という科目のテストがあったとしたら?過半数が「50点未満」と自己採点。8割の人が「人生に必要な金額を知らない」という実態も
2019年6月27日
老後2,000万円問題でも指摘された金融リテラシー不足。日本の金融経済教育の実態を調査
資産形成に関する金融庁の報告書が事実上の撤回に追い込まれた「老後資金2,000万円問題」をきっかけに、様々なメディアで特集が組まれるなど老後資金に注目が集まっています。報告書では「試算はあくまで平均的で、各自の収入・支出やライフスタイルなどにより大きく異なる」と補足されていたものの、2,000万円という数字が世の中に与えたインパクトは大きく、改めてお金について見つめ直す機会になったという方も多いのではないでしょうか。ファイナンシャルアカデミー(本社:東京都千代田区、代表:泉正人、以下当校)は、世の中の人々のお金の管理や運用の実態を把握するため「日本の金融経済教育に関する意識調査」を実施しましたのでお知らせします。
〈この調査からわかること〉
■約8割が「人生に必要な金額を知らない」
■「お金」のテストがあったとしたら?過半数が自己採点で「50点未満」
■約8割が「お金の学び(金融経済教育)は重要」
■お金について学んでいる人は全体の約2割、学習方法の9割は独学
■金融経済教育はいつまでに必要?「社会に出る前まで」がトップ
約8割が「人生に必要な金額を知らない」
「自分の人生に必要なお金(具体的な金額)を知っていますか?」という質問に対し、全体の約8割の人が「知らない」と回答しました。また「自分のお金の管理や運用について不安があると感じますか?」という質問に対しては、約7割の人が「不安」と回答しました。
Q.自分の人生に必要なお金(具体的な金額)を知っていますか?
「お金」のテストがあったとし過半数が自己採点で「50点未満」
「家計管理や生活設計、資産形成など、お金との付き合い方を学ぶ「お金」という科目のテストがあったとして、 自己採点するとしたらあなたの点数はどれぐらいですか?」とたずねたところ、過半数の人が「自己採点で50点未満」と答え、金融リテラシーに関する自己評価は総じて低いということがわかりました。
Q.「お金」という科目のテストがあったとして、自己採点するとしたら?
約8割が「お金の学び(金融経済教育)は重要
また、お金の管理や運用などについての学び(金融経済教育)の重要性についてたずねたところ、約8割の人が「重要」と回答しました。前述の通り「人生に必要なお金がいくらなのかわからない」「お金の管理や運用について詳しく知らない/不安である」という人が多数派である中で、そういった現状があるからこそお金に関する学びの重要性を感じている人が多いようです。
Q.金融経済教育の重要性についてどのように思いますか?
お金について学んでいる人は全体の約2割、 その9割は独学
「現在、お金の管理や運用について勉強していますか?」という質問に対して、全体の約2割の人が「している」と回答しました。さらに「している」と回答した人にその勉強法をたずねると、約9割の人が「独学」と回答しました。次いで多かったのが「知人や友人、家族からのアドバイス」という回答でしたが2割足らずであり、独学で勉強している人が圧倒的多数 であるということがわかりました。
Q.現在、お金の管理や運用について勉強していますか?/どのような方法でお金の勉強をしていますか?
約6割が「独学のみでは不十分」
また、独学でお金の勉強をしている人を対象に「今の勉強法のみで十分だと思いますか?」とたずねたところ、約6割の人が「独学のみでは不十分」と回答し、独学以外でも学びを深めたいと考える人が一定数存在するということがわかりました。
Q.今の勉強法のみで十分だと思いますか?
8割超が「お金について相談できる相手がいない」
また、「家族以外にお金の管理や運用について相談できる相手がいますか?」という質問に対しては、8割超の人が「いない」と回答し、また、「相談相手がいる」という人もその相手が家族であり、第三者には相談できていないという人が圧倒的に多い事実が浮き彫りになりました。
Q.家族以外にお金の管理や運用について相談できる相手がいますか?
お金の管理運用を考え始めた時期「社会人になってから」がトップ
また、お金の管理や運用を考え始めた時期についてたずねたところ「社会人になってから」という人が圧倒的に多く8割超という結果でした。
Q.自分のお金の管理や運用について考え始めたのはいつ頃ですか?
金融経済教育はいつまでに必要?「社会に出る前まで」がトップ
一方で、「お金の管理や運用に関する学び(金融経済教育)はいつまでに必要だと思いますか?」という質問に対しては「在学中まで」がトップとなり、約半数の人が社会に出る前までにお金に関する学びが必要であると考えていることが明らかになり、実体験として「お金について考え始めた時期」と、理想としての「お金について考え始める時期」の間にはギャップが存在することが明らかになりました。
Q.金融経済教育(お金の管理や運用などについての学び)はいつから必要だと思いますか?
健康寿命だけでなく資産寿命も伸ばすために、早い段階からお金の正しい知識を
金融庁の報告書に端を発した「老後資金2,000万円問題」は連日メディアで取り上げられ、日本国⺠全体の目が「老後」と「お金」に向いていると言っても過言ではありませんが、そのような状況下、今回の調査では、約8割の人が「お金についての学び(金融経済教育)が必要」、さらには「金融経済教育は社会に出る前に必要」と考えつつも「そもそも人生にいくらのお金が必要なのか知らない」人も約8割存在し、お金に関する知識の理想と現実の間には乖離が生じていることがわかりました。お金について学んでいる人はいるものの少数派、学習方法のスタンダードは独学であり、相談できる相手がいないということも明らかになりました。
過去数十年で私たちを取り巻く環境は確実に変化しており、高齢化にともない健康寿命だけでなく資産寿命も伸ばすことの重要性が高まっている今、人生の早い段階から、適切なタイミングで、正しいお金の知識を学べる環境が求められていると言えそうです。
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■調査概要
調査テーマ :「日本の金融経済教育に関するアンケート」
調査方法: インターネットによるアンケート調査
調査地域: 全国
調査対象 :男女300名
– 男女比:男性 58.0%、女性 42.0%
– 年齢構成:20代 4.3%、30代 17.7%、40代 40.0%、50代 38.0%
調査実施日 :2019年5月27日(月)