世界には、大富豪・億万長者と呼ばれる人々がいます。自分とは無縁と思いつつ、どんな人なのかしらと気になる人も多いはず。
2017年3月に米Forbes（フォーブス）が発表したランキングによると、上位に60歳以上の人が多く見られるもののForbes創業者・CEOのマーク・ザーカーバーグさんは33歳の若さで世界ランク5位となっています。
日本人の上位10人にはどのような人が名を連ねているのか、早速ご紹介していきましょう。
お金持ちの指標『ﾐリオネア』と『ビリオネア』
お金持ちの人と聞いて皆さんが想像するのは、高級住宅街で暮らすセレブでしょうか。特別なお金持ちの呼び方には、「大金持ち」「大富豪」「100万長者」「億万長者」など複数の種類があります。
大金持ちや大富豪という言葉だけでは、どの程度の単位の資産を持つ人であるか、ぼんやりとしたイメージしか持てないものです。
現在、世界の億万長者ランキングに登場する人々は『ビリオネア』と呼ばれており、資産10億ドル以上でビリオネアと呼ばれます。日本円になおすと資産1,000億円以上がビリオネアです。
一方『ミリオネア』と呼ばれるのは資産1億円以上の人たちです。ミリオネアを訳したのが百万長者、ビリオネアを訳したのが億万長者とも言われていますが、どちらも一般的な大金持ちを表す言葉としてあいまいな定義で使われているのが現状です。
日本の「億万長者ランキング」上位10人にはどんな人がいる？
日本人の億万長者ランキング上位10人は、下記のとおり。
4位にランクした楽天の三木谷さんが52歳と最年少で30代や40代の人はランク外となりましたが、11位に42歳の前澤さん（ZOZOTOWN）が入っていることをお知らせしておきましょう。
1位：孫 正義（60歳：ソフトバンク）212億ドル
2位：柳井 正（68歳：ファーストリテイリング）159億ドル
3位：滝崎武光（72歳：キーエンス）123億ドル
4位：三木谷 浩史（52歳：楽天）58億ドル
5位：森 章（81歳：森トラスト）44億ドル
6位：高原 慶一朗（86歳：ユニ・チャーム）42億ドル
7位：伊藤 雅俊（93歳：セブン&アイ・ホールディングス）36億ドル
8位：三木 正浩（62歳：ABCマート）36億ドル
9位：永守 重信（73歳：日本電産）36億ドル
10位：韓昌祐（86歳：マルハン）34億ドル
出典：Forbes（https://www.forbes.com/billionaires/list/#version:static）
フォーブス発表のデータのため、ドルでの資産表示となっています。まさにビリオネアと呼ばれる人々です。相当な資産額ですが、それでも世界ランクで見るとソフトバンクの孫さんは34位、10位の韓さんが564位ですから世界の大富豪の規模に圧倒されます。
お金持ちは同時に「高額納税者」であることを忘れてはいけない
当たり前のことではありますが、お金持ちの人々は同時に「高額納税者」でもあります。
既に廃止されているものの、日本には2005年まで高額納税者公示制度という制度がありました。高額納税者の納税額（当初は所得額）が公示されていたのです。1,000万円超の所得税を納めている人が対象でした。
1,000万円超の所得税を納めている人の収入額がどれくらいになるのか一般人には想像がつかないかもしれませんね。所得の種類により納める税金の額が異なるため一つの金額には決まらないのですが、簡単な目安で言うと数千万単位以上の収入のある人ということになります。
所得税は累進課税とされており、課税所得金額が4,000万円を超えると45％もの税率がかかります。半分近くを税金に持っていかれるわけで、5,000万円の人であれば5,000万円×45％－479.6万円＝1770.4万円、1億円の人であれば10,000万円×45％－479.6万円＝4020.4万円かかります。
収入が1億円であろうと100億円であろうと、45％を納めている人の立場からすれば多額な税金を払っているという意識にならざるを得ない数字です。
高額納税者の公示はされなくなったものの、2010年3月から金融庁の上場企業情報開示強化方針により、「改正企業内容等の開示に関する内閣府令」で1億円以上の報酬を得ている役員についての有価証券報告書による開示が義務づけられました。経営情報の透明化や株主や投資家による監視を強めることが目的です。
一見「お金持ち」はうらやましい！と思ってしまいがちですが、資産が多いほど多額の税金を支払ってくれているのも事実。間接的に私たちの生活を支えてくれているということを忘れずに、感謝の気持ちを持っていたいですね。
