医療保険の加入時に知っておきたい17のこと

2019年6月28日

医療保険について、こんな悩みをよく聞きます。「保険の種類がたくさんあり、選び方がわからない」「加入はしているけど、うまく活用できている実感がない」「今の保険で先々までカバーできているかわからず不安」などが代表的です。
この記事では、医療保険についての疑問をQ&A形式で解説します。

保険の選び方については、目からウロコ「医療保険」の入り方・見直し方(前編)で紹介しています。

Contents

医療保険の「加入条件」に知っておきたい10のこと

まず、医療保険の「加入時の条件」や「契約時の注意点」など、医療保険の加入時の疑問について紹介します。

Q1.医療保険の加入を断られることがあると聞いたけど本当ですか?

本当です。保険に加入する時に、加入者は健康状態などの「告知義務」があります。

告知義務とは、保険加入時に、身体の障害やがんになったことがあるか、妊娠しているか等、事実をありのまま伝えなければいけない義務のことです。
この内容は、保険加入時に個人の情報を保険会社に伝えるために提出する「告知書」という書類に記入することで申請します。

告知書に記入した症状によっては、医療保険の加入を断られる可能性もあります。

Q2.告知書の質問で1つでも「いいえ」があると加入できないのですか?

いいえ、そんなことはありません。保険会社によってですが、加入できることもあります。
カスタマーセンターに問い合わせて、自分でも加入できる保険を探してみることをおすすめします。

持病があっても加入できる保険もありますので、加入条件の内容を調べてみてください。

Q3.「持病があっても入れる保険」はどんな注意点がありますか?

持病があっても入れる保険は、加入の基準が緩いともいえます。その緩さの反面で、給付金の受取り基準が厳しいことや、保険料が割高なことがあります。

受取り条件などの内容をしっかり確認して加入することが大切です。

Q4.告知書に嘘を書いて加入したらどうなりますか?

「告知義務違反」となり、給付金を受取れなかったり、契約取り消しになるケースもあります。告知は必ずルール通りに行い、正直に申請してください。

Q5.妊娠した後に、色々と不安が出てきました。今から加入することはできますか?

初診日から第27週目までは、加入することができます。
しかし、子宮に生じた病気に関しては給付金を受取れないことや、特定の病気は対象外など、条件がつくことになります。
できるかぎり、妊娠前に加入しておくことがおすすめです。

Q6.出産後であれば加入できるのでしょうか?

出産後でも加入はできますが、告知書で告知すべき内容に該当することもあり、出産後5年間は良い条件の保険に加入ができないこともあります。

Q7.がんへの保障は、「がん保険に入る・がん特約をつける」のどちらが良いですか?

充実した内容で割安な保証があれば、どちらでも問題ありません。

ただし、医療保険を解約する可能性があるなら、がん保険(単体)で入ることをおすすめします。

Q8.がん保証で一番重要なものは何でしょうか?

がんになったら、かかるお金の例として、以下が挙げられます。
・入院費
・手術費用
・放射線治療費
・抗がん剤治療費
・ウィッグ代

入院するか、手術するか、もしかしたら通院のみの可能性もあります。
そこでおすすめするのが、「がん診断一時金」と「先進医療」です。

「がん診療一時金」は、がんと診断されたら必ず給付金が受取れる保険で、入院するしない、手術するしないに限らず対象になります。
もちろん、通院だけでも受け取れる保険ですので、選ぶことをおすすめします。

「先進医療特約」は、先進医療にかかった場合、2,000万円を限度に全額が保証される特約です。高額がカバーされているにも関わらず、月々の保険料は90円前後です。

「先進医療特約」についての詳細は、目からウロコ「医療保険」の入り方・見直し方(前編)で紹介しています。

Q9.新しい保険に乗り換える時、古い保険はいつ解約するのがよいでしょうか?

解約のタイミングは、新しい保険が成立してからにしましょう。
保険を申し込んですぐの場合、または、保険料を支払ってすぐの場合、新しい保険に正式に加入できていないこともあります。何も保険に加入していない期間を生じさせないよう注意しましょう。

Q10.保険の代理店で入ると保険料はお得ですか?

いいえ。保険料は店舗で契約した場合と変わりません。
多くの保険会社を比較検討できるメリットはありますが、ショップごとにノルマやインセンティブがあったりと、提案に偏りがある可能性もあります。

信頼できる提案内容に出会うまで、3店舗以上を比較検討することをおすすめします。

医療保険「給付条件」について知っておきたい7つのこと

次に、医療保険の給付金の受取りについて知っておきたいことを紹介します。
「病気になったら必ず給付金を受取れる?」「受取りはパートナーや家族でもできる?」「海外で入院したら対象になる?」などの疑問をよく耳にします。また、保険会社によって条件が異なるものもあります。

Q1.がんと診断された。がん保険加入1ヵ月後なら受取れますか?

いいえ。がん保険には 90日間の待機期間があります。
なぜ待機期間があるかというと、契約時にがん症状が出ていなくても、がんである場合があるためです。

Q2.手術給付金が受取れないケースもあるのですか?

はい。給付の対象外となるポイントとしては「治療を目的としない手術」という点です。
具体的には、下記のような手術が対象外となり、給付金が受取れません。
・美容整形、不妊治療、レーシック*、検査のための手術
・約款に記載されていない手術(保険会社によって内容が違う)
※以前は支払われるものもあったが今はほぼ支払われない

Q3.夫が仕事が忙しいため、妻が代わりに契約内容や給付金について問合せても良いですか?

いいえ。原則的に本人しか保険の内容について問合せできません。

Q4.夫が入院中、妻が代わりに医療保険の給付請求をしても良いでしょうか?

いいえ。原則的に、本人からの請求しか受け付けられません。

Q5.夫が入院しているが、本人は病名を知りません。妻が代わりに給付金を請求しても良いですか?

はい。パートナーを指定代理請求人として指定しておけば、以下の場合において代理での請求ができます。
・本人が、病名を告げられていない
・本人が、意思伝達が困難な状況にある

Q6.海外旅行中に入院・手術をしてしまいました。給付金は請求できますか?

はい。ただし、日本の医療施設と同等の医療施設での入院、手術であることが必要です。

Q7.海外旅行中の入院治療費を、健康保険に請求できますか?

はい。海外療養費として、以下の条件なら請求できます。
・急遽、治療をした場合
・日本国内で適用になっている医療行為である場合

医療保険給付の手続きは原則本人のみです。給付金が支払われる条件については、加入前に必ず確認しておきましょう。
既に保険に加入している場合は、あらためて必要な保証が受け取れるか確認してみてください。

また、海外の傷病についても使える保険が多いので、万が一の時に備えてしっかり確認しておくことをおすすめします。

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