テクニカル分析マスターを目指すなら はじめてのテクニカル分析
著者:林 康史
出版社:日本経済新聞社 (1997/9/1)
こんな人、こんなシーンにおすすめ
- テクニカル分析の基礎を学習したい人
- テクニカル分析を深掘りしたい人
- 短期トレードを中心に投資をしている人
数人の専門家が執筆するテクニカル分析の教科書的存在
多くのテクニカル分析手法を紹介しているだけにとどまらず、テクニカル分析の存在理由や心理的な側面まで言及している内容です。各章で著者が違い、それぞれが独立した内容になっているため、部分的に読んでも活用ができます。テクニカル分析と相性がよい行動フィナンスの分野である心理的な面についても詳しく解説しています。また、ポジショニングによる収益差などの実証研究や解説もあり、実践的な一冊といえます。
分析手法のみならず、意義、背景、心理面までカバー
この書籍を購入した時期は忘れてしまいましたが、知人に推奨されて購入しました。最初は気になるテクニカル分析の箇所だけを読んでいただけで、他の章は目を通す程度でした。紹介されて購入した本なのでもともと読破へのモチベーションは高いとは言えず、しばらくは放置状態になっていました。
ただ、この書籍が良書だという事は、数年経て感じました。世間で人気の書籍で、外れは少ないものです。最初はテクニカル分析だけを学習する本と思っていたのですが、テクニカル分析の意義や心理面もカバーしており、総合的な理解に役立ちました。今でも心理面の箇所などは何度も読み返し、この書籍の深さを感じております。分析手法だけ学習するのであれば、他の書籍でも代替は可能ですが、この書はそれ以上の周辺知識が参考になります。
タイトルには「はじめての」とあり、初心者向けと思われるかもしれませんが、専門用語や数式もあり、どちらかというと初心者には難しい部分もあるでしょう。少しずつ読み進めて理解していければ良いと思います。むしろ長期間に渡り何度も読むのに値する本です。
行動フィナンスに触れた書籍に出会ったのはこの本が最初であったと記憶しています。この書籍で行動フィナンスやプロスペクト理論に興味を持ち、その後に、この分野の書籍を多く読みました。現在では一般的になってきましたが、その当時はこの理論が斬新で、衝撃を受けたのを覚えています。相場の心理面は以前から重要だと言われておりましたが、このように理論として紹介された本は目新しかったのを覚えています。
書籍の評者
田中 和紀
ファイナンシャルアカデミー認定講師 1級ファイナンシャル技能士 CFP認定者
投資スタイルは、FXの短期投資のイメージとは大きく異なる長期投資のストロングスタイル。柔らかい口調とデモトレードなどを使って進められる授業は一見の価値あり。経験者から初心者まで幅広く支持される「ミスターFX」。
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